結論:面接日程メールは「迅速・丁寧・簡潔」が鍵。正しいマナーと例文を活用すれば第一印象を高め、選考を有利に進められる。
対象:就職・転職活動中に面接調整メールを送るすべての人
メリット:採用担当者に好印象を与え、信頼感や志望度の高さを示せる
注意点:返信遅延・誤字・フランク表現・署名漏れは評価を下げる
「面接日程調整のメール、どう返信すれば失礼じゃないかな…」
「この敬語で合ってる?」
転職活動をしていると、面接日程の調整メールを送る機会が多くあります。簡単なやり取りに見えますが、実は採用担当者はあなたの文章から人柄やビジネスマナーを見ています。たった一通のメールで評価を下げてしまうのは、非常にもったいないことです。
この記事では、そんなあなたの不安を解消します。コピペで使える状況別の返信例文10選はもちろん、採用担当者に「この人と働きたい」と思わせる基本マナーから、意外と見落としがちなNG例まで徹底的に解説します。
この記事を読めば、あなたはもうメールの文面で悩むことはありません。自信を持って迅速に返信できるようになり、面接対策という本当に重要な準備に集中できるようになります。

はじめに:面接日程メールの返信は「最初の自己PR」


面接日程メールは事務的対応にとどまらず、候補者の誠実さや基本的ビジネスマナーを試す場です。返信が遅れたり、不適切な表現をすると、面接前から評価を落とす可能性があります。一方で、迅速かつ丁寧な返信は「仕事を任せられる人物」と認識され、面接そのものへの期待感を高めます。
第一印象はメールの文面で形成される
レスポンスの速さは社会人基礎力を測る指標
丁寧さは志望度の高さを示すシグナル
なぜメール返信が重要なのか?
面接日程の調整メールは、単なる事務連絡ではありません。これは、採用担当者とあなたの最初のコミュニケーションであり、あなたの第一印象を決定づける重要な「自己PR」の機会です。
迅速かつ丁寧な返信は、あなたの社会人としての基礎力、仕事への誠実な姿勢、そして志望度の高さを示す絶好のチャンスとなります。逆に、返信が遅かったり、言葉遣いが不適切だったりすると、それだけで「ビジネスマナーが不安な人」というマイナスの印象を与えかねません。
この記事を読めば、メール返信の不安が自信に変わる
「何を書けばいいかわからない」「失礼だと思われたくない」という不安を抱えている方もご安心ください。
この記事では、あらゆる状況に対応できる具体的な例文と、その背景にあるマナーをわかりやすく解説します。読み終える頃には、メール作成に対する不安は自信に変わり、採用担当者と良好な関係を築くための一歩を力強く踏み出せるようになっているはずです。
面倒なメール作成は効率的に終わらせ、万全の状態で面接に臨みましょう。

まずは「24時間以内の返信」を徹底しましょう。返信が難しい場合でも一次返信を入れるのが好印象。件名や宛名の正確さを意識し、必ず署名を付けることで基本的信頼を得られます。メールを自己PRの延長と考え、「会いたい」と思わせる対応を意識してください。
これだけは押さえたい!面接日程メール返信の5つの基本マナー


返信マナーを守ることは、企業とのやり取りをスムーズに進める基盤です。特に「宛名・挨拶・本題・結び・署名」の型を徹底するだけで、誠実かつ分かりやすいメールになります。形式を踏襲することで、採用担当者の負担を減らし、社会人としての基本姿勢を示すことができます。
返信は24時間以内、理想は営業時間内
件名は「Re:」を残すのがマナー
本文は定型フォーマットで構成
まずは、どんな状況でも共通するメール返信の基本マナーを5つ紹介します。これさえ押さえておけば、大きな失敗をすることはありません。
マナー1:24時間以内の迅速な返信を心がける
採用担当者は、複数の候補者と同時に日程調整を進めています。そのため、メールを受け取ったら原則24時間以内、できれば営業時間内に返信するのが理想です。迅速な返信は、あなたの志望度の高さや、仕事におけるレスポンスの速さをアピールすることにつながります。
もし、すぐに日程の確定が難しい場合でも、「メール拝見しました。日程を確認し、明日改めてご連絡いたします」といった一次返信を送ることで、丁寧な印象を与えることができます。
マナー2:件名は「Re:」を残したまま、内容は変えない
返信する際は、企業から送られてきたメールの件名を変えずに、「Re:」をつけたまま返信しましょう。これにより、採用担当者はどの応募者からの何のメールなのかを一目で把握できます。
例えば、「Re: 面接日程のご連絡(株式会社〇〇)」のような件名のまま返信することで、担当者が大量のメールを管理する手間を省く配慮ができます。自分で件名を変更したり、「Re:」を消したりするのは避けましょう。
マナー3:本文は「宛名・挨拶・本題・結び・署名」で構成する
ビジネスメールの基本構成は、面接日程の返信でも同じです。以下の5つの要素を必ず含めるようにしましょう。
要素 | 内容 | 例 |
---|---|---|
宛名 | 会社名、部署名、担当者名を正式名称で記載。 | 株式会社〇〇 人事部 採用ご担当 〇〇様 |
挨拶 | 簡単な挨拶と名乗り。 | お世話になっております。 〇〇 〇〇と申します。 |
本題 | 面接日程へのお礼と、承諾・調整・辞退などの要件。 | 面接日程のご連絡、誠にありがとうございます。 |
結び | 締めの挨拶。 | お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。 |
署名 | 氏名、連絡先などを記載。 | 氏名(ふりがな) 郵便番号・住所 電話番号 メールアドレス |
この型を守るだけで、誰が読んでも分かりやすく、丁寧なメールになります。
マナー4:引用返信でやり取りの流れを残す
返信する際は、相手からのメール本文を消さずに引用したまま返信するのがマナーです。これにより、担当者は過去のやり取りを遡ることなく、どのような経緯でこの返信に至ったのかをすぐに確認できます。
特に、提示された候補日を記載した部分を残しておくことで、「どの日にちに対して返信しているのか」が明確になり、認識のズレを防ぐことができます。多くのメールソフトでは、返信ボタンを押すと自動で本文が引用されます。
マナー5:就活・転職活動用のメールアドレスを使用する
プライベートで使っている趣味の言葉が入ったメールアドレスや、ランダムな文字列のアドレスは避けましょう。ビジネスシーンにふさわしい、氏名を含んだシンプルなメールアドレスを使用するのが基本です。
例えば、「taro.yamada@example.com」のように、誰からのメールか分かりやすいものが理想です。まだ持っていない場合は、この機会にGmailなどのフリーメールで作成しておくことを強くおすすめします。

日程調整はシンプルに。過度な文章より「簡潔・明瞭・敬意」を意識しましょう。引用返信を活用し、やり取りの流れを残すことはトラブル防止に有効です。加えて、ビジネス用のシンプルなメールアドレスを準備するのも忘れずに。
【状況別】コピペで使える!面接日程メールの返信例文10選


返信例文を知っていれば、不測の状況でも即座に対応できます。候補日の提示やお詫びの一文など、相手への配慮が文面に現れると信頼度が増します。辞退時も誠意を持った表現を心掛ければ、企業との関係を円満に終えることが可能です。
「承諾」「変更」「辞退」ごとに適切な型がある
候補日は複数提示が原則
遅延時は必ずお詫びを入れる
ここからは、さまざまな状況に応じたメールの返信例文を紹介します。自分の状況に合わせて、氏名や日付などを書き換えてご活用ください。
【承諾】提示された日程で承諾する場合の例文
例文1:候補日から希望日を1つ選ぶ場合
企業から複数の候補日を提示され、その中から希望日を選ぶ場合の返信メールです。どの日にちを選んだのかを明確に伝えることが重要です。
件名:Re: 面接日程のご連絡(株式会社〇〇)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。
貴社の求人に応募いたしました、伊藤 みなみと申します。
この度は、面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
ご提示いただきました日程の中から、下記の日時を希望いたします。
【希望日時】〇月〇日(〇)〇時〇分~
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
伊藤 みなみ(いとう みなみ)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇マンション101号室
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:minami.ito@example.com
例文2:唯一提示された日程で承諾する場合
企業から特定の日時を一つだけ指定された場合の返信メールです。承諾する意思を明確に伝え、お礼を述べましょう。
件名:Re: 面接日程のご連絡(株式会社〇〇)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。
伊藤 みなみと申します。
面接日程のご連絡、誠にありがとうございます。
ご提示いただきました下記の日程にて、貴社へお伺いいたします。
【日時】〇月〇日(〇)〇時〇分~
お会いできることを楽しみにしております。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
伊藤 みなみ(いとう みなみ)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇マンション101号室
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:minami.ito@example.com
【日程変更】提示された日程の都合が悪い場合の例文
例文3:企業から提示された候補日で合わないため、別日を提案する場合(候補日を複数提示)
提示された日程ではどうしても都合がつかない場合、謝罪の言葉とともに、こちらから複数の候補日を提示します。やり取りを最小限にするため、日程の幅を広く、時間帯も複数パターン用意するのが親切です。
件名:Re: 面接日程のご連絡(日程変更のお願い)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。
伊藤 みなみです。
面接日程のご連絡、誠にありがとうございます。
大変申し訳ございませんが、ご提示いただいた日程は現職の都合により調整が難しく、お伺いすることができません。
誠に恐縮ですが、もし可能でしたら下記の日程でご調整いただくことは可能でしょうか。
・〇月〇日(月)13:00以降
・〇月〇日(水)終日
・〇月〇日(金)15:00以降
上記以外でも調整可能ですので、ご検討いただけますと幸いです。
お忙しいところ大変恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
伊藤 みなみ(いとう みなみ)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇マンション101号室
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:minami.ito@example.com
例文4:企業から候補日の提示がなく、こちらから希望日を複数提示する場合
「ご希望の日程をいくつかお教えください」と企業から依頼された場合の返信です。この場合も、できるだけ多くの候補日を提示するのがマナーです。
件名:Re: 面接日程のご連絡(株式会社〇〇)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。
伊藤 みなみです。
面接日程のご調整、誠にありがとうございます。
つきましては、下記の日程でご都合のよろしい時間帯はございますでしょうか。
・〇月〇日(火)10:00~17:00
・〇月〇日(木)13:00~18:00
・〇月〇日(金)10:00~15:00
もし上記の日程が難しい場合は、〇月〇日以降でありましたら調整可能ですので、お気軽にお申し付けください。
お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
伊藤 みなみ(いとう みなみ)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇マンション101号室
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:minami.ito@example.com
例文5:候補日なしで「いつでもよい」と返信する場合の注意点と例文
「いつでも構いません」という返信は、相手に調整を丸投げしている印象を与えかねません。基本的には避けるべきですが、もし本当に調整がつきやすい場合は、「〇日以外でしたらいつでも調整可能です」のように、調整不可能な日を伝えた上で柔軟に対応できる旨を示すのが良いでしょう。
件名:Re: 面接日程のご連絡(株式会社〇〇)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。
伊藤 みなみです。
面接日程のご調整、誠にありがとうございます。
ご連絡いただいた〇月第2週でしたら、いつでも貴社のご都合に合わせてお伺いできます。
もし差し支えなければ、〇〇様のご都合のよい日時をいくつかお教えいただけますと幸いです。
お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
伊藤 みなみ(いとう みなみ)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇マンション101号室
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:minami.ito@example.com
【辞退】面接を辞退する場合の例文
例文6:面接日程確定前に辞退する場合
日程が決まる前に辞退の連絡をする場合は、お詫びの気持ちを丁寧に伝えましょう。辞退理由は「一身上の都合」で問題ありません。
件名:面接辞退のご連絡(氏名:伊藤 みなみ)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。
貴社の求人に応募いたしました、伊藤 みなみです。
〇月〇日に書類選考通過のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
大変恐縮ではございますが、一身上の都合により、この度の選考を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、誠に申し訳ございません。
メールでのご連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
伊藤 みなみ(いとう みなみ)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇マンション101号室
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:minami.ito@example.com
例文7:面接日程確定後に辞退する場合
一度承諾した面接を辞退するのは、企業に多大な迷惑をかけます。判明した時点で、できる限り早く、誠意をもってお詫びすることが重要です。
件名:〇月〇日 〇時~ 面接辞退のご連絡(氏名:伊藤 みなみ)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。
〇月〇日(〇)〇時より面接のお約束をいただいております、伊藤 みなみです。
誠に申し訳ございませんが、一身上の都合により、この度の面接を辞退させていただきたく存じます。
日程を調整していただいたにもかかわらず、このようなご連絡となり大変恐縮です。
ご迷惑をおかけしますことを、心よりお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展をお祈りしております。
伊藤 みなみ(いとう みなみ)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇マンション101号室
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:minami.ito@example.com
【その他】特殊なケースの例文
例文8:オンライン面接の日程を承諾する場合
オンライン面接の場合でも、基本的なマナーは対面と変わりません。当日に使用するツール(Zoom、Teamsなど)やURLの案内があれば、その点も確認した旨を記載すると丁寧です。
件名:Re: オンライン面接日程のご連絡(株式会社〇〇)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。
伊藤 みなみです。
オンライン面接の日程のご連絡、誠にありがとうございます。
ご提示いただきました下記の日程にて、参加させていただきます。
【日時】〇月〇日(〇)〇時〇分~
当日のZoom URLに関しましても、承知いたしました。
お忙しいところ恐縮ですが、当日はどうぞよろしくお願いいたします。
伊藤 みなみ(いとう みなみ)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇マンション101号室
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:minami.ito@example.com
例文9:返信が遅れてしまった場合のお詫びと承諾
万が一、24時間以内に返信できなかった場合は、まずお詫びの一文を入れましょう。遅れた理由を長々と書く必要はありません。
件名:Re: 面接日程のご連絡(株式会社〇〇)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。
伊藤 みなみです。
ご連絡が遅くなり、大変申し訳ございません。
面接日程のご連絡、誠にありがとうございます。
ご提示いただきました下記の日程にて、ぜひお伺いしたく存じます。
【日時】〇月〇日(〇)〇時〇分~
この度はご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
伊藤 みなみ(いとう みなみ)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇マンション101号室
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:minami.ito@example.com
例文10:日程確定後のお礼メール(任意)
日程調整が完了し、企業から「〇月〇日にお待ちしております」という確定メールが届いた際、返信は必須ではありません。しかし、「承知しました」という旨を簡潔に返信しておくと、より丁寧な印象になります。
件名:Re: 面接日程確定のご連絡(株式会社〇〇)
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当 〇〇様
お世話になっております。
伊藤 みなみです。
面接日程確定のご連絡、誠にありがとうございます。
承知いたしました。
それでは、〇月〇日(〇)〇時に貴社へお伺いいたします。
お忙しい中ご調整いただき、重ねて御礼申し上げます。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
伊藤 みなみ(いとう みなみ)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇マンション101号室
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:minami.ito@example.com

例文をベースに、自分の状況に合わせて書き換える習慣をつけましょう。特に日程変更時は「謝罪+複数候補日提示」が鉄則。辞退する際も曖昧にせず、早急に丁寧な言葉で伝えることが次の機会に繋がります。
意外とやってるかも?評価を下げるメール返信のNG例


ビジネスの場でのメールは「誠実さと正確さ」が求められます。誤字脱字や不適切な敬語は、基礎力の欠如を示す要因です。返信忘れは「信頼できない候補者」として扱われかねず、内定に直結する失敗となります。
誤字脱字は信用を失う致命傷
絵文字・フランク表現は不適切
返信忘れは志望度低下のサイン
良かれと思って書いた内容が、実は評価を下げているかもしれません。ここでは、採用担当者が「残念だ」と感じるメールのNG例を紹介します。
NG例1:誤字脱字や敬語の間違い
誤字脱字が多いと、「仕事でもケアレスミスが多そう」「志望度が低いのでは」と思われてしまいます。特に会社名や担当者名の漢字間違いは致命的です。送信前に必ず声に出して読み返し、ミスがないか確認しましょう。
また、「了解しました」は目上には使わない、「貴社(書き言葉)」と「御社(話し言葉)」の使い分けなど、基本的な敬語の誤りにも注意が必要です。
NG例2:要点が分かりにくい長文メール
日程調整メールで、長々とした自己PRや質問を書くのは避けましょう。採用担当者は多くのメールを処理しているため、要点が簡潔にまとめられているメールを好みます。伝えたいことは何か、結論を先に書き、本文は簡潔に分かりやすくまとめることを意識してください。質問がある場合は、面接の場で直接聞くのが基本です。
NG例3:絵文字や(笑)などのフランクすぎる表現
ビジネスメールで絵文字や顔文字、「!」の多用、(笑)などの表現は厳禁です。親しみを込めたつもりでも、相手には「常識がない」「TPOをわきまえていない」という印象を与えてしまいます。
どれだけフランクな社風の企業であっても、選考段階ではフォーマルな言葉遣いを徹底しましょう。
NG例4:返信忘れ・大幅な遅延
最も避けたいのが、返信を忘れてしまうことです。数日経っても返信がない場合、採用担当者は「志望度が低い」「他の企業に決まったのかもしれない」と判断し、選考の優先順位を下げてしまう可能性があります。
メールはこまめにチェックし、万が一遅れてしまった場合は、例文9のように必ずお詫びの一言を添えて返信しましょう。
【採用担当者の本音】評価が高いメール・残念なメールの違いとは?


採用担当者は「候補者がどれだけ相手を思いやれるか」を重視しています。件名・署名が欠落したメールや、早朝深夜の送信は「常識の欠如」と映ります。逆に候補日の幅広提示や一言の気遣いは高く評価されます
配慮や簡潔さは高評価につながる
営業時間外の送信はマイナス要素
「なしなしメール」は論外
採用担当者は日々、何十通ものメールに目を通しています。その中で「おっ」と目に留まるメールと、「うーん…」と首をかしげるメールには、どのような違いがあるのでしょうか。現役採用担当者50名へのアンケート結果から見えてきた、リアルな声をお届けします。
好印象!「この人と働きたい」と思われるメールの特徴
評価が高いメールに共通するのは、「相手への配慮」が感じられる点です。例えば、日程変更をお願いする際に、「大変恐縮ですが」といったクッション言葉を使い、複数の候補日を幅広く提示できる人は、「相手の時間を奪わないように」という気遣いができる人と評価されます。
また、簡潔でありながらも「お会いできることを楽しみにしております」といった一言が添えられていると、入社意欲の高さが伝わり好印象です。
要注意!「常識がないかも…」と懸念されるメールの特徴
一方で、評価を下げてしまうのは、基本的なマナーが守れていないメールです。具体的には、「件名なし」「宛名なし」「署名なし」の”なしなしメール”は論外です。
また、深夜や早朝の返信も、「生活リズムが不規則なのかな?」と懸念されることがあります。返信は、できるだけ企業の営業時間内(9時~18時頃)に行うのが無難です。メールの予約送信機能を活用するのも良いでしょう。

「この人と働きたい」と思わせるには、相手の作業負担を減らすことを意識しましょう。送信時間を配慮し、簡潔かつ柔らかな表現を添えることが印象アップのカギです。
よくある質問とトラブルシューティングFAQ

ここでは、面接日程のメール返信で起こりがちなトラブルや、細かい疑問についてQ&A形式で回答します。
希望日を間違えて伝えてしまいました。どうすればいいですか?
気づいた時点ですぐに訂正とお詫びのメールを送りましょう。「先ほどお送りしたメールの希望日に誤りがございました。正しくは〇月〇日です。混乱を招き大変申し訳ございません。」のように、間違いを正直に申告し、誠心誠意謝罪することが重要です。迅速に対応すれば、大きな問題にはなりません。
企業からの返信が来ないのですが、催促してもいいですか?
まずは自分の迷惑メールフォルダを確認しましょう。それでも届いていない場合、返信してから3営業日~1週間程度待っても連絡がなければ、問い合わせても問題ありません。「〇月〇日に面接日程の希望日をお送りいたしましたが、その後いかがでしょうか」と、丁寧な言葉遣いで確認のメールを送りましょう。
「承知しました」と「かしこまりました」はどちらを使うべき?
どちらも目上の相手に使える正しい敬語ですが、「かしこまりました」の方がより丁寧で、相手への敬意が強く伝わる表現です。どちらを使っても間違いではありませんが、迷った場合は「かしこまりました」を選んでおくとより安心です。逆に、「了解しました」は同僚や目下に使う言葉なので、採用担当者への使用は避けましょう。
署名は毎回つけるべきですか?
はい、メールのやり取りでは毎回署名をつけるのが基本マナーです。採用担当者があなたの連絡先などを確認したいと思ったときに、過去のメールを探す手間を省くことができます。メールソフトの署名設定機能を使えば、自動で挿入されるので手間もかかりません。氏名、住所、電話番号、メールアドレスを記載したものを設定しておきましょう。


メール返信はゴールじゃない!日程確定後にやるべきことリスト

無事に面接日程が確定したら、それで終わりではありません。最高のパフォーマンスを発揮するために、当日までに以下の準備を進めましょう。
-
確定した日時と場所(またはURL)をカレンダーに登録し、リマインダーを設定する。
-
履歴書、職務経歴書、筆記用具、企業資料を前日までに揃える。
-
交通機関や所要時間を調べ、余裕を持って到着する。初めてなら下見も有効。
-
ツールをインストールし、カメラやマイクを事前にテスト。
-
公式サイトや求人情報を見直し、アピール点と質問をまとめる。
まとめ:丁寧なメールは最高の自己PR

面接日程を調整するメールは、単なる事務連絡ではなく、あなたの人柄やビジネススキルを伝える最初の自己PRです。「迅速・丁寧・簡潔」という3つのポイントを意識すれば、採用担当者に好印象を与え、その後の選考を有利に進めることができます。
この記事で紹介したマナーと例文を活用し、メール作成の不安をなくし、自信を持って面接に臨んでください。あなたの転職活動が成功することを心から応援しています。
参考サイト
- 総務省|ビジネスメールの基本ルール
- 文化庁|敬語の指針
- 厚生労働省|就職活動マナー指導資料
- IPA|テレワークセキュリティガイドライン